Change the Standard
- 本当においしい
コーヒーとは何か。 -
日本人がコーヒーを知り始めた昭和初期、芳醇な香りのその一杯は、
ごく限られた文化人にしか飲めない高級嗜好品でした。
その後、この国の暮らしにゆっくりと寄り添い、
今ではたくさんの人に愛される飲み物として定着しています。
ただ、日本人一人ひとりの心の奥深くまで、
その香りと味が根付いているかといえば、それは疑問です。
新しいコーヒー文化が押し寄せるたびにそれを追い求め、
ときに自分の好きなコーヒーに自信が持てなくなってしまう人も多いのは、
「私のコーヒーといえばこれ」という味覚の原像がないからかもしれません。
また21世紀になってからは、食の安全や環境への配慮抜きには
本当の意味でのおいしさを語りにくくなってきました。
生産者の笑顔なくして、飲む人の笑顔はつくれないとも感じています。
コーヒーを取り巻く状況が変わりつつある時代だからこそ、
「本当においしいコーヒーとは何か」を追求したい。
私たちが世の中に送り出すコーヒーにはそのような思いを込めています。